人事評価制度で適正な評価をおこなうことは重要ですが、公正な評価制度にしようとするほど担当者の負担が大きくなります。これを解決するために人事評価制度をコンサルティングに依頼する、という方法があります。この記事では人事評価コンサルティング導入の流れについて解説しています。
人事評価コンサルティングを導入する前に今の状況を詳しく調査・分析し、解決すべき課題を明らかにし、目標を設定する必要があります。状況調査は人事担当者にすべてを任せるのではなく、社内全体でのアンケートの調査や従業員一人ひとりの生の声を聞くことで、現在の人事評価制度の質がみえてきます。目標を立てる際は今抱えている課題だけではなく、数年先を見据えて考えてみてください。
コンサルティング会社を選ぶポイントである実績・ノウハウ、自社のニーズとサービス内容の合致、担当者との相性、費用対効果を考慮しながら設定した目標に合う会社を選びましょう。
実績のある会社は事例やノウハウも持っています。自社と同じ規模の会社をコンサルした実績があるか確認しましょう。 とくに費用はよく確認しましょう。会社の規模のほか、何をどこまで依頼するかにより費用に差が出るため、安さに飛びつくのではなく、自社で得られる費用対効果をじっくり考えながら選ぶことがポイントです。
コンサルティングを導入すると、コンサルタントが人事担当者や従業員など関係者と面談やヒアリングをおこない、企業から提出された資料・データ、現在の評価制度の分析などをおこないます。
企業が実施した調査とコンサルタントによるヒアリング、企業に関するデータの分析、この3つからコンサルタントは従業員の意見や満足度と改善すべき点を把握して、公平性や透明性、報酬体系の妥当性などさまざまな角度から改善すべきところを見つけ出します。
分析結果をもとにコンサルタントが評価制度案を作成し、具体的な評価基準や評価プロセスの改善案、報酬体系の変更案を企業に提案します。新しい制度案には、実際の導入段階やトレーニングの実施、評価基準の適用方法など計画や手順も記載されています。
新しいコンサルティングを導入すると「抵抗を感じるのではないか、受け入れられないかも」と不安になる企業もあるでしょう。コンサルタントはそれを踏まえて導入前にあらゆる工夫をして受け入れやすいようにサポートしてくれます。
新しい人事評価制度が走り出したら、コンサルタントはモニタリングと評価をおこないます。
従業員の企業に対する信頼の向上、報酬制度の公平性、従業員からのフィードバックや意見、実際の業務への影響などを数値化し評価していきます。また、数値化できない内容もコンサルタントの観点から評価してくれます。
人事コンサルティングを導入したことで、適正な人事評価ができれば従業員のモチベーションが上がり、会社の経営方針や人材教育指針が明確になるでしょう。
新しい人事評価制度を導入したからには、継続していかなければなりません。継続するためには、すべての評価を踏まえて新しい人事評価制度の結果を企業と一緒に再度分析しながら更に改善すべき点を見つけ出し、制度の改善を提案します。
人事評価制度をコンサルタント会社に依頼すれば、企業は制度導入後もコンサルタントのアドバイスを受けることができます。改善すべき点が見つかったとしてもスムーズにアドバイスを得られるため、破綻させず、運用するとができるでしょう。
自社の現状を把握・目標を設定し、コンサルティング会社を選択、コンサルタントがヒアリング・分析を実施、コンサルタントが評価制度案を作成・提案、モニタリングと評価をおこない、継続するための改善方法を提案します。ここまでが人事評価コンサルティング導入までの流れです。
一般的な導入方法について解説しましたが、評価制度の構築に失敗している場合は、必ずどこかに原因が隠れています。下記のページでは、人事評価制度の構築をフェーズごとに細分化し、実施すべき項目をまとめています。自社に足りていなかった施策を特定し、まず何から取り組むべきなのかを把握しましょう。
企業の成長段階に合わせた人事評価制度の導入は、組織全体のパフォーマンスを向上させることができます。人事評価制度を導入したい目的から選ぶのがポイント。おすすめのコンサルティング会社を3社ご紹介します。