適切な評価は従業員の離職を防ぎ、さらに従業員のモチベーション維持にもつながります。そこでこちらの記事では、人事評価を人材育成に活かすポイントについてまとめています。人材育成は会社の将来的な成長にもつながる部分ですので、ぜひ参考にしてください。
人材評価を人材育成に活かすにあたっては、目標設定が重要です。具体的な目標を設定し、その目標に向かって行動して、その行動を通じて知識や経験を獲得することはその人の成長につながるためです。
例えば「企業の経営方針に沿った、会社への貢献度を感じられる目標」や「本人が思い描くキャリアアップのステップとなる目標」などを設定します。このことは、社員の能力を引き出すことにつなげられます。
社員の成長ややりがいを持ってもらうこと、会社で長く働きたいと思ってもらえることが、人事評価制度の目的といえます。そのためにも、人事評価制度においてはそれぞれの従業員が持つ長所と短所を明らかにします。これは、客観的な目安に基づいて行われますので、その人がどれだけ会社に貢献できているかといった点を把握できます。
これらの点から、従業員の現状を把握した上で、その能力をしっかりと把握できる部署に配置することが可能です。自分の能力を発揮できるポストへの配置は、従業員自身のやる気にもつながり、会社の貢献度がさらに高まっていくことが期待できるといえます。
評価を行うにあたっては、事実をもとにした評価が重要です。結果主義で評価するのではなく、結果とプロセスの双方をしっかりと評価することがポイントとなってきます。社員の成長を促して、組織として高い付加価値を生み出す仕組みを作るためには、どんな行動・プロセス・取り組みへの姿勢などが成果に結びついていったのかを分析します。その上で、それぞれの次の改善行動に結びつける・組織の知恵として蓄積して共有することが大切です。
従業員の成長につなげるための方法として、「フィードバック」があります。ポジティブなフィードバックを受けると、人には向上心が生まれます。また、他の人からフィードバックを受けることによって、これまで自分では気づけなかった問題点や課題に気づき、成長につながるケースもあります。
会社が継続的に成長するには、一人ひとりの従業員の成長が欠かせません。このような点から、人事評価においても「フィードバック」が重要となってきます。
例えば、自分では成果を出したつもりなのに上司からの評価が良くない、このような時には「なぜ評価が良くないのか」というフィードバックを受けなければ、従業員はずっともやもやした気持ちを持ち続けてしまいます。このように、フィードバックをしっかりと行わない場合、評価側と評価される側にずれが生じてしまうことも。そのため、しっかりと人事評価を行ってフィードバックをすることは、人材育成にも有効であり、会社の成長にもつながるといえます。
感情を持ち込まずに事実を評価する点は、人事評価を行う際に非常に重要なポイントといえます。しかし、どうしても感情が入ってしまうこともあります。これを「心理的なエラー」と呼んでいます。この心理的なエラーには自分基準で比較評価してしまう対比誤差、印象や好き嫌いのみで評価してしまうハロー効果など様々な種類があります。そのため、人事評価者は心理的エラーがあるとあらかじめ認識し、これらのエラーを意識的に回避することが大切です。
また、評価面談はフィードバックの場として貴重なタイミングですが、この面談の位置付けを勘違いしてしまう場合も。評価者は、評価面談の流れをしっかりとおさえ、評価される側が次のステージに向かって行けるように誘導することが大切です。
このように人事評価者が評価を行う場合、様々なポイントを押さえておく必要があることから、人事評価者の育成は人事評価制度を運用していく中でのポイントのひとつといえます。制度がうまく機能することにより、評価側も評価される側も成長につながっていきます。
こちらの記事では、「目標設定」や「事実をもとに評価する」「フィードバック」「人事評価者の育成」という人事評価を人材育成に活かすポイントをご紹介してきました。人事評価制度を運用することで人材の育成に繋げていきたいと考えている場合には、ぜひこちらの記事の内容を参考にしてみてください。
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